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第18回 ゆふいん文化・記録映画祭

開催日:2015年6月26日(金)~6月28日(日)
映画上映会場:湯布院公民館大ホール
懇親会会場:乙丸公民館
チケット:
■1プログラム券  (前売)500円
          (当日)700円(小・中学生 500円)
■フリーパス券(全上映作品に有効) 3,500円

2015年6月26日(金)

プログラムA
18:30~20:30
作品上映

フタバから遠く離れて 第二部

2014年/114分/カラー
編集・監督:舩橋淳/撮影:舩橋淳、山崎裕
 福島第一原発事故により避難を強いられている、福島県双葉町を追ったドキュメンタリー映画。
 長い避難生活で町民の間に不満が多く出はじめた双葉町の避難所や仮設住宅では、町議会と町長が対立。2013年2月に井戸川克隆町長(当時)が辞任に追い込まれた。
 町長交代により揺れ動く双葉町は帰宅困難区域に指定され、さらには中間貯蔵施設の建設計画が出されるなど、事故に起因する様々な問題が大きな影を落としてゆく。
 歴史に翻弄された土地、そこで暮らしてきた人々の立場を克明に映し出し、目に見えないものが消失していく様と、原発行政がもたらした矛盾を描く。

2015年6月27日(土)

プログラムB
10:00~11:40
作品上映・ゲストトーク
【記録映画の保存と活用を考える vol.3】
 1945年の文化・記録映画を見るいまや紛失消散の危機にある貴重な記録映画の数々…
 どこで、誰が、どのように管理・保存・活用していくのか。
 映画保存が抱える様々な課題、その解決策について、国立近代フィルムセンターに保存されている貴重で珍しい昔のフィルム映像を見ながら、映画保存の専門家、とちぎあきら(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)さんにお話を聞く。
好評に応えて、第3弾。

日本ニュース 第248號

1945年、製作=日本映画社、7分、白黒、トーキー(フィルム素材=16mm)
 東京大空襲後の様子と天皇による被災地巡幸の様子 を撮ったトピックなど

わたし達はこんなに働いてゐる

1945年、製作=朝日映畫社、監督=水木荘也、脚本=厚木たか
18分、白黒、トーキー(フィルム素材=35mm)
 神奈川県辻堂における国民学校女生徒の女子 挺身隊による、鬼気迫る縫製作業の様子を描いた作品

理研シネトピックス あなたの議會[不完全版]

1945年[撮影]、1946年[公開]、製作=理研科學映畫、監督=菅沼完二
11分、白黒、トーキー(フィルム素材=16mm)
 民主議会開設を主題に、戦後初めて製作・公開された文化記録 映画

労働ニユース 1945年8月より 1947年12月まで

1945~1947年[撮影]、編集年は不明、企画=労働省労働教育課、
製作=日本映画新社、18分、白黒、トーキー(フィルム素材=16mm)
 戦後1年半ほどの状況を、政治動向と対比しつつ、労働環境と運動の面から追ったニュース映画
ゲストトーク:とちぎあきら さん
       (東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
プログラムC
12:10~13:15
表彰式・作品上映
【第8回 松川賞】受賞作品

狛犬の棲む里

2014年/47分/カラー
企画・脚本・撮影・編集・演出・制作:桂俊太郎
奥州みちのくの玄関口南福島。
阿武隈川上流の白河市や石川郡一帯に独特の形態を持つ狛犬彫刻の存在を知る人は少ない。「飛び獅子」と呼ばれるこの狛犬は、雲に乗り、空を駆け、海を渡る。
この豪快で奔放なフォルムとデザインを、石工達はどのような経緯で生み出したのだろうか。
映画は江戸時代から昭和にかけて、ユニークな狛犬を作り出した三人の名工の謎に迫る。
13:15~14:25
ゲストトーク
【ドキュメンタリー映画 職人講座】
昨今は撮影機材等が簡素化され、誰でもが簡単に映像を撮ることが出来る様になった一方で、専門家達が集まったチームの共同作業で作品をつくりあげる事が少なくなり、編集や撮影の技術を専門的に行う人の仕事が見えなくなってきている。
そこでドキュメンタリー制作の現場で、その道を究めてこられた職人の方の話を聞く「職人講座」。
今回は「編集」の仕事について。
ドキュメンタリーに限らず、数々の劇映画を手がけられた編集のプロ、鍋島惇さんのお話。
ゲストトーク:鍋島 惇 さん
       (日本映画・テレビ編集協会理事長)
プログラムD
14:50~16:50
作品上映

パルチザン前史

1969年/120分/モノクロ
監督・演出:土本典昭、堤椎雄
撮影:大津幸四郎、一之瀬正史
製作:小川プロダクション(市川隆次、小林秀子)
1968年の京大全共闘運動における、パルチザン派と呼ばれる京大助手・滝田修と彼を囲む学生の言動を記録。
一人の理想家肌の活動家のノンセクト・ラジカルの闘争、政治活動から、家庭での表情までを、撮られる側との信頼関係に基づく至近距離でとらえた、日本記録映画史上の傑作。 「日本解放戦線 三里塚」に続く小川プロの反権力闘争長篇記録映画第四作。
監督にはフリーの立場で土本典昭があたった。
「ゆふいん文化・記録映画祭」久々の土本作品上映に、ついにあの名作が登場。
プログラムE
17:20~19:40
作品上映
19:40~20:30
ゲストトーク

三里塚に生きる

2014年/140分/カラー・モノクロ
監督・撮影:大津幸四郎
監督・編集:代島治彦
音楽:大友良英/写真:北井一夫
朗読:吉行和子、井浦新
 国と村が闘った…。
 「ニッポン最後の百姓一揆」と呼ばれる1960年代にはじまった成田空港建設反対闘争の真相を、激しい闘いによって人生をゆがめられた当事者である成田市三里塚の農民たちが、その長い闘いを語る。
 なぜ抵抗を続けるのか、そして国の弾圧を受けながらどのように闘ってきたのか、およそ50年に及ぶ成田空港建設反対闘争の歴史がひもとかれる。
 国家権力に抵抗した人々の生きざまと現在の思いを映しだす。
 日本ドキュメンタリー映画界の名カメラマン・大津幸四郎が渾身の力をふりしぼり、2年がかりで撮影、映画の完成を待って逝った遺作ドキュメンタリー。
ゲストトーク:鎌田 慧 さん
       (ジャーナリスト・ノンフィクション作家)

20:30~ 花の盛の懇親会

2015年6月28日(日)

プログラムF
10:00~11:50
作品上映

鉱毒悲歌

1983年(2014年再編集)/103分/カラー・モノクロ
制作:蘇る『鉱毒悲歌』制作委員会
(1983年:国際記録映画研究所鉱毒悲歌製作委員会)
 明治時代に起きた日本初の公害と言われる栃木県・足尾銅山鉱毒事件。
 地元有志の人達が記録映画を作ろうと、事件のその後を取材し撮影していたが、完成までわずかのところで頓挫し、映像は眠ったままでいた。
 その映像が31年ぶりに再編集され映画として完成した幻の記録映画。
 映像には、稼動中の足尾銅山や、明治44(1911)年に北海道佐呂間へ移住していった旧谷中村農民の子孫らを追って、彼等の苦難の道を記録する。
 最後まで田中正造と行動をともにした島田宗三さんのインタビューは大変貴重。
 また若かりし故・立松和平らが事件の現場を取材する姿も。
プログラムG
12:20~14:00
作品上映
14:00~14:40
ゲストトーク

イタイイタイ病 ~現代への警告~

2015年/43分/カラー
ディレクター:山田一貴、鎌倉英也
撮影:高山直也/編集:岡田圭市
音声・照明:前岡泰彦
制作:NHK名古屋
 およそ百年前から富山県の神通川流域で多数の被害者を生んできた「イタイイタイ病」。 2013年12月、加害企業と被害者の団体が日本の公害史上前例のない「和解」に至り、全面解決」とされた。
 このたび裁判と医療に携わった関係者が、長い間未公開としてきた資料を初めて世に出すことを決めた。
 番組では新たな資料と証言から、多くの人びとを苦しめてきたイタイイタイ病の歴史と現在を探り、未来への警告を伝える。

しかし…福祉切り捨ての時代に

1991年/51分/カラー
演出:是枝裕和
撮影:伊東慎治
ナレーション:森本レオ
 1990年12月水俣病和解訴訟の国側の責任者だった環境庁のエリート官僚が自殺した。
 山内豊徳53歳。長年にわたり福祉行政に取り組んできた彼がなぜ自ら死を選んだのか?
 現実社会に押し流されていく時代の中で、もがき苦しんだ一人の官僚の生と死の軌跡を辿る。
 現在では日本映画を代表する映画監督の是枝裕和がテレビ業界にいた29歳の頃、TVディレクターとして初めて手掛けたフジテレビ系列のドキュメンタリー番組。
ゲストトーク:山田 一貴さん(NHKディレクター)
プログラムH
15:10~16:30
作品上映
16:30~17:10
ゲストトーク

だれも知らない建築のはなし

2015年/73分/カラー
監督:石山友美/撮影:佛願広樹
出演:安藤忠雄、磯崎新、伊東豊雄、ピーター・アイゼンマン、
チャールズ・ジェンクス、レム・コールハース、ほか
 磯崎新、伊東豊雄、安藤忠雄、レム・コールハースといった世界的な建築家達のインタビューから歴史をひも解き、未来の建築のありかたを考えるドキュメンタリー。
 2014年ベネチア・ビエンナーレ国際建築展で上映された映像作品に追加撮影を施し、製作された。
 さまざまな建築物が乱立している現代の都市。
 一見カオスのようにも思えるそれぞれの建築物は、その時々の社会を背景にして生みだされてきた。
 高度経済成長期から現在にいたる日本において、これらの建築を生み出してきた建築家たちはどのような夢をみて、どのように社会と関わり合いながら、何を作り出してきたのか。数多くの現代建築を実際に手がけた建築家たちによって現代建築史が語られる。
 著名な建築家達へのインタビューはもとより、建築物と時代や社会との関わりへと掘り下げていく試みが興味深い。
ゲストトーク:坂 茂さん(建築家)
プログラムI
17:50~19:40
作品上映
19:40~20:10
ゲストトーク

あっちゃん

2015年/103分/カラー
監督:ナリオ
制作:東京想舎
出演:イノウエアツシ、蒼井そら、綾小路翔(氣志團)、大槻ケンヂ、宮藤官九郎、
まちゃまちゃ、宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))、ほか。
 2014年に結成30周年を迎えたパンクバンド「ニューロティカ」。
 スピード感あるサウンドに、飾らないストレートな歌詞、そして何と言ってもピエロのメイク。一度見たら誰もが忘れられなくなる日本を代表するロックバンドだ。
 そのボーカルであり唯一のオリジナルメンバーのイノウエアツシこと"あっちゃん"(50歳)はライブが無い日は、東京は八王子でお母さんと一緒に実家のお菓子屋の若旦那として日常を過ごしている。
 そしてライブになるとピエロに変身してオーディエンスに愛と感動を届ける。
 その生き様はまるでスーパーマンやタイガーマスクのよう。
 映画は、メンバー間の確執やメジャー事務所との契約問題など、30年以上におよぶバンドの歴史のなかで起きた様々な出来事を本人や歴代メンバー達が赤裸々に語り、80~90年代に巻き起こったバンドブームの真相を明かしていく。
 抱腹絶倒なピエロのボーカル、あっちゃんの素顔。
 この映画を見たら、誰しも彼の魅力にイチコロだ!
ゲストトーク:ナリオさん(監督)
ゲスト
・とちぎあきら さん(東京国立近代美術館フィルムセンター)
・鍋島 惇さん(日本映画・テレビ編集協会理事長)
・鎌田 慧さん(ジャーナリスト・ノンフィクション作家)
・山田 一貴さん(NHKディレクター)
・坂 茂さん(建築家)
・ナリオさん(「あっちゃん」監督)
・野村 正昭さん(映画評論家)
・山内 隆治さん(資料映像バンク)
・池内 了 さん(宇宙物理学者)
・森 まゆみさん(作家)
・「第8回松川賞」受賞者
               ほか。
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